食洗機や自動フライヤーなど「人手を省く設備」を入れるとき、その費用の半分(1/2以下)を国が補助する入口のひとつが、カタログ注文型だ。「中小企業省力化投資補助金」の中にある仕組みで、いま動いている。
やり方はシンプルだ。事務局に登録された省力化製品のカタログから選び、その設備を売る販売事業者と一緒に申請する。締切を待たない随時受付で、いつでも出せる。
ただし、見落としてはいけない点がある。2026年3月19日の制度改定で、小さな店ほど上限額はむしろ下がった(後述)。PASSの読者に多い5名以下・6〜20名の店では、もらえる上限が縮んだのだ。
補助金は後払いでもある。いったんは全額を自分で立て替える。採択も確約ではない。
「半額」という言葉だけで飛びつくと、資金繰りでつまずく危うさがある。この記事は、そこを分けて考えるためのものだ。
拡大中。 「兆し」の段階は、もう越えている。根拠は補助額の大小ではない。制度が回り続けていることだ。
カタログ注文型は締切を待たない随時受付になっている(事実:公式事務局サイト、2026-07-15確認)。飲食業は、制度が名指しで想定している業種でもある。
ただし、「拡大」は一様ではない。2026年3月19日の改定で、カタログ注文型の小規模側(5名以下・6〜20名)の上限額はむしろ引き下げられた(後述)。小さな店にとっては逆風の面もある、というのが正直なところだ。
カタログ注文型は、事務局に登録された省力化製品のカタログから設備を選び、販売事業者と共同で申請する形だ。締切を待たない随時受付中で、補助率は1/2以下(事実:公式事務局サイト、2026-07-15確認)。
補助上限額は、2026年3月19日の改定で体系が見直された。従業員数に応じて次のようになっている。改定前→改定後を並べると、小規模側はむしろ下がっているのがわかる(事実:公式事務局サイト、2026-07-15確認)。
PASSの読者に多い5名以下・6〜20名の店では、カタログ注文型の上限は改定でむしろ縮小した。ここは見落とされがちなので、はっきり書いておく。
製品カタログには、飲食の現場に関係する区分として「業務用自動食器類洗浄機」「自動フライヤー」「両面焼きグリドル」「コンベアオーブン」などが登録されている(事実:公式「製品カタログ」ページ、2026-07-15確認)。
なお、券売機や配膳ロボットがこのカタログに載っているかは、本稿では確認できていない未確認とする。
補助金は「半額もらえる制度」ではなく、「条件を満たせば、後から半額が戻ってくるかもしれない制度」だ。ここを甘く見ると危ない。
そして、カタログ注文型ならではの落とし穴がひとつある。
小さく・安く・元に戻せる範囲で試すなら、まずは「補助金ありき」で設備を決めないことだ。補助が仮にゼロでも入れる価値がある設備か。それを先に、自分の帳簿で判断する。
そのうえで対象になりそうなら、公式サイトで自店の従業員規模の上限額と対象製品を確認する。必要なら販売事業者に「交付決定前は発注しない前提で」相談する。この順番なら、傷は浅く済む。
中〜高。 「カタログ注文型が随時受付で動いている」ことは、公式事務局サイトで確認できており、確度は高い。飲食業が制度の想定業種であることも、政府資料で裏づけられる。
ただし、一点だけ補足しておく。「拡大中」は制度の稼働の話であって、補助額が小さな店に有利に広がっているという意味ではない。2026年3月19日の改定で、カタログ注文型の小規模側の上限は引き下げられた。「小さな店が実際に使って得をするか」は、後払いと要件の重さもあり、店ごとに大きく分かれる(推測)。
券売機・配膳ロボットがカタログに載っているかは未確認だ。各制度の細かな要件・対象外経費・交付決定前発注の扱いは、必ず最新の公募要領で確認してほしい。
記者 安東 菜津
正直に言うと、僕はまだカタログを見ていない。だから、この「カタログ注文型」の中に、うちで欲しいものがあるかどうかは、まだ分からない。
それでも、欲しい設備ははっきりしている。やっぱり急速冷凍機だ。前の記事でも書いたとおり、仕入れをまとめられて、仕込みの手間が減る。この気持ちは変わらない。
まずは自分でカタログをのぞいてみる。うちに合う一台があるのか、ないのか。確かめるのは、それからだ。